「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議 「最終報告(案)」」のパブリック・コメントに意見を提出しました。

05.18


CSOネットワークは、2023年5月15日付で内閣府内閣府公益法人行政担当室が意見を公募していた「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議「最終報告(案)」」に対し、以下の意見を提出しました。

「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議「最終報告(案)」および、パブリックコメント募集要項については、こちらのページをご参照ください。

 

新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議「最終報告(案)」に関する意見

公益法人制度の在り方の見直しの方向性について賛同いたします。個々の具体的な内容について以下の意見を述べたいと思います。

中期的な収支均衡の確保(p.34,79

公益目的事業の中期的な収支均衡の判定についての着目対象については、収支差額に加えて法人による事業報告も対象とすべき。

(理由)事業報告書として法人の方針・計画・結果・課題・インパクト測定等の記載を求め、その内容を併せて確認することによって、公益目的事業に対する効果的な財源の活用に資することになり、さらに法人の収入と適正な費用の評価を可能にすると考える。

柔軟・迅速な事業展開のための行政手続きの簡素化・合理化(p.5

報告案について、これから公益認定を受けようとする法人にも関わるのでそれらを明確にした記載がほしい。

(理由)社会のニーズに適時適切に対応するためには、公益法人に限らず多様な公益活動を行っている法人に対する公益認定手続きの柔軟化・迅速化も重要である。

 透明性の向上(p.7

不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するためには、説明責任だけではなく、これらの当事者である個人の声を聞くという視点も加えるべき。

(理由)公益事業の実施のためには、社会課題から影響を受ける個人とのつながりやその状況を把握することが求められる。

 情報開示の充実(p.7

「上記で示した内容を記載した事業報告書」、「理事等役員の専門分野、選定理由」の開示も含める必要。

(理由)公益法人を取り巻く多様な個人や組織による公益法人の評価や理事監事等の機能強化につながる。

法人情報の利活用の向上(p.8)

有益なプラットフォームとするために、「利用者」を広く捉えることとその内容を明確に記載する必要。

(理由)民間による社会課題の解決を促進するためには、公益法人のみならず多様な組織が多様な目的のために活用できることが望ましい。

適正な事後チェック(p.10)

事業報告書の活用を検討する必要。

(理由)内外からの通報等の情報と併せて法人運営の実質把握に活用できる。

 法人・経済界等との対話(p.12)

社会課題の解決に取り組む多様な主体との対話を加えるべき。

(理由)民間による社会課題の解決を促進していくためには、公益活動を担う多様な主体との協働が欠かせない。

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