CSOネットワークが提供するサポート・プログラム
現在、企業を取り巻く環境は大きく変化しており、企業はその変化への対応の在り方を問われることが多くなってきています。CSOネットワークでは、中小企業が置かれている状況や取り組みの背景にある環境、社会、地域に目を向け、中小企業に関わる様々な関係者との対話や調査などを通じ、自社の持続可能性における強みや課題を確認するためのハンドブックの開発など、中小企業と地域社会の持続可能性向上支援に取り組んでいます。
CSRやサステナビリティの推進に関する啓発・研修
CSRやサステナビリティへの理解を深めることにより、自社の取組みを可視化するための視点を得ることができます。
- 集合型研修
- 社内研修
- セミナーや勉強会への講師派遣
ハンドブック「課題解決からはじめよう サステナブル経営」
本ハンドブックは、中小企業が抱えている現在よくある課題に焦点を当て、その背景にある環境、社会、地域の課題に目を向けるこ とで、企業に求められるサステナブル(サステナビリティ)経営を 推進していくことができるように構成しています。このようなアプ ローチは中小企業のみならず、さまざまな課題を抱えながら、その 解決を模索しているあらゆる組織の参考になると考えています。
本内容における課題の解決についての取り組み内容や視点については、CSOネットワークが持続可能な社会の実現に向けて取り組ん できた、企業への研修、委員会への参画、プログラムの提供などの サステナブルなビジネスの推進、自治体や住民とともに取り組んだ 豊富な持続可能な地域づくりに関する活動実績などにもとづき作成 しています。本ハンドブックをきっかけに企業のサステナブル経営が推進され、持続可能な社会への取り組みが促進されることを願っています。
本ハンドブックは独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成により作成されました。
ハンドブックでは、3つの課題(人材の定着、人材の確保、発注元からの調達基準)を取りあげ、その解決への道のりについて解説しています。
このページでは、そのうちの一つ、人材の定着のケースについてご紹介します。
課題:
人材の定着
企業Aでは離職率の高さが課題になっており、特に女性従業員がライフステージの変化に合わせて離職するケースが後を絶ちませんでした
問題点①
結婚や出産後に働きにくく、 女性従業員が辞めていく
問題点②
採用しても辞めていってしまい、 採用や教育のコストが膨れ上がっている
問題点③
人が入れ替わることから、前からいる人に負荷がかかり、余裕がないため、雰囲気が悪化
課題解決への道のり:
人材の定着のケース
企業Aでは、人材の定着に課題を抱えていましたが、課題解 決のために改革を行った結果、従業員のやりがいも向上して、人材流出を防ぐことに成功し、業績も伸びました。
ステップ1
社内アンケート実施
従業員それぞれのリアルな声を集めた結果、
● 組織風土が悪い
● 業務の共有に問題がある
● 子育てや介護などを抱えている
● 人を支援する制度がないことなどが明らかになりました。
<ポイント>
内部コミュニケーションの活性化
多様な意見が反映され従業員それぞれが尊重されることから、従業員が生き生きと仕事ができる企業に生まれ変わりました。
ステップ2
担当者の設置、委任
ステップ1で発覚した問題点を解決すべく、当事者を担当者に任命し、裁量権や権限をもたせ、解決策を探りました
<ポイント>
権限移譲
従業員を信頼して権限を持たせることで、自発性が生まれ、やる気の向上や責任感、帰属意識の高まりが見られました。
ステップ3
働き方改革の実施
担当者指揮のもと、社内改革を開始しました。 例えば…
● 子連れ出勤
● 時短勤務の導入
● 介護休暇の導入
<ポイント>
従業員の特性を活かす、
企業への転換
ライフステージが変わっても働き続 けられる、無理なく健康に働き続けられるなど、従業員の特性を活かせ る企業になりました
どのような変化が起きた?
働きやすい環境が整い、産休から復帰できました!
最近は辞める人も減り、業務がスムーズに行えていると思います。長く務める人が増えて、取引先からも信頼されているように感じます。
サステナブル(サステナビリティ)経営とは、企業・人の存続・生存の基盤である環境・社会のサステナビリティをもとに行う経済活動です。
具体的には、
●かぎりある地球の資源を大切に、豊かな自然とともに経済活動を行うこと
●一人ひとりを尊重しながら、暮らしを豊かにする経済活動をおこなうこと
●公平な経済活動を行うこと
であると考えます。
ハンドブック「ケースから考える『ビジネスと人権』 ~個人が尊重される社会を目指して~」
日本政府による「ビジネスと⼈権」に関する国別⾏動計画が2020年10⽉に公表されました。世界では、⼈種、ジェンダーなどによる差別、気候変動によるぜい弱な⼈々への影響、経済活動がデジタル化し、企業や個⼈を取り巻く環境が変化する中でのプライバシー侵害への懸念など、ビジネスが⼈権にあたえる影響への懸念が⾼まっています。⽇本においては、SDGs(持続可能な開発⽬標)への取り組みに熱⼼な企業も増えていますが、SDGsの中核である⼈権についての理解はまだまだ限定的です。
CSOネットワークでは、個人が尊重される持続可能な社会づくりが推進されることを願い、本ハンドブックを制作しました。ハンドブックでは、「ビジネスと人権」において、現在注目されている3つのケースをもとに、「問題」に気づき、人権の主体である人々と「対話」し、広く問題を「解決」していくためのナビゲーションを提供しています。
本ハンドブックは独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金の助成により作成されました。