CSOネットワーク 提言&コラム

アライ(ally=味方)の考えを広げよう

投稿日:2021/11/04
カテゴリー: 代表理事コラム

アライ(allly)は、「味方」を意味する単語で、現在、特に、「LGBTを理解・支援する人」としてLGBTの人権尊重の重要な取組みの一つになっている。その考え方をさまざまなマイノリティの方々の人権尊重を支援する活動に広げてはどうだろうか。

2021年10月30日に「“公正な社会”を目指す教育の模索~市民と地域の実践から~」のセミナーにおいて、青少年自立援助センターの田中宝紀さんが海外ルーツの子どものための教育支援事業の実践について話された。彼女は子どもたちの教育の厳しい現状に真正面から取組み、子どもたちに寄り添い支援していたが、その実践はいうまでもなく、アライ(ally)の考え方が必要ではないかとの提案が心に残った。まさに、今後の人権尊重に不可欠な考え方ではないかと思う。

「教育における公正」について、「ベースは人権」であり、自己の人権と他者の人権は影響し合うものであり、他人事にしてはいけない。また、個人はさまざまな属性を持ち、そのままの個人を尊重していくことが重要である。そして、「教育における公正」を実現するためには、思いやりにとどまらず、「教育を受ける権利」などの人権教育については、「権利アプローチ」をすることが重要であるが、私たちみんなが他者の人権尊重をするために、単に理解にとどまらず、マイノリティの方々の味方になって応援することも重要ではないかと気付かされたセミナーであった。

調べてみたら、松岡宗嗣(一般社団法人fair 代表理事)さんが「誰もが誰かのALLY(アライ)になれる」と言っている。全面的に賛同したい。わたしは誰のアライになれるだろうか、みなさんは誰のアライになれるだろうか、考えて実践していきたいと思う。

一般財団法人CSOネットワーク

代表理事 古谷由紀子

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