【開催報告】7月25日開催シンポジウム「マルチステークホルダーで実現する“人を大切にした持続可能な調達”のあり方〜サプライチェーンにおける政府、自治体、企業、市民の役割〜」

07.27


7月25日(火)にCSOネットワーク・ILO駐日事務所共催シンポジウム「マルチステークホルダーで実現する“人を大切にした持続可能な調達”のあり方〜サプライチェーンにおける政府、自治体、企業、市民の役割〜」をハイブリッド(御茶ノ水ソラシティカンファレンスホール・オンライン)で開催しました。

高﨑ILO駐日代表の開会挨拶、長谷川CSOネットワーク事務局長による趣旨説明に続き、第一部では、冨田秀実氏(LRQAサステナビリティ株式会社 代表取締役、一般財団法人CSOネットワーク 評議員)による「持続可能な調達に関する潮流」をテーマにした基調報告が行われました。また、春日久栄氏(高砂香料工業株式会社 調達本部調達企画部専任副部長、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン サプライチェーン分科会共同幹事)、江森克治氏(株式会社ココラボ 代表取締役、全日本印刷工業連合組合 常務理事)、原田晃樹氏(立教大学 コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科 教授)、長谷川CSOネットワーク事務局長による個別発表では、持続可能な調達に関する取組や課題などについて、それぞれの立場からご発表をいただきました。

基調報告:「持続可能な調達に関する潮流」 冨田秀実氏(LRQAサステナビリティ株式会社 代表取締役、一般財団法人CSOネットワーク 評議員)

冨田氏からは、国内外の持続可能な調達に関する潮流や課題、持続可能な調達の重要な担い手などについてお話をいただきました。

 

 

 

個別発表①:「持続可能な調達推進に関する企業間連携 高砂香料の『責任ある調達』とグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン分科会活動」 春日久栄氏(高砂香料工業株式会社 調達本部調達企画部専任副部長、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン サプライチェーン分科会共同幹事)

春日氏からは、高砂香料工業株式会社の責任ある調達ポリシーや人権デューディリジェンスの取組み、幹事を務められているグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン サプライチェーン分科会での企業間連携の取組みなどについてお話をいただきました。

 

個別発表②:「調達によって企業価値変革を図る印刷業界の挑戦 地域社会とともに発展するHAPPY INDUSTRYへ」 江森克治氏(株式会社ココラボ 代表取締役、全日本印刷工業組合連合会 常務理事)

江森氏には、常務理事を務められている全日本印刷工業組合連合会での取組みを中心に、なぜ印刷業界としてSR調達に取り組んでいるのかといった課題を中小企業の視点からお話をいただくとともに、SR調達をめぐる国内の動向や課題、可能性などについてお話をいただきました。

江森氏ご発表資料(PDF)

 

個別発表③:「公共調達の現状と課題」 原田 晃樹氏(立教大学 コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科 教授)

原田氏には、日本の公共調達の傾向や抱えている課題についてお話いただくとともに、欧州、英国を中心とした海外の公共調達をめぐる動向や英国の取組みからの示唆などについてお話いただきました。

原田氏ご発表資料(PDF)

 

個別発表④:「持続可能な公共調達、人権・労働の視点」 長谷川雅子(一般財団法人CSOネットワーク 事務局長・理事)

長谷川からは、ILO駐日事務所とCSOネットワークの協働調査事業を通じて公表した「持続可能な公共調達推進に関する第二次提言 ~バリューチェーンにおける責任ある企業行動・労働慣行の促進に向けて〜」について紹介し、人を大切にする持続可能な調達の推進における課題や今後求められる取組みなどについて発表しました。

長谷川発表資料(PDF)

第二部では、ILO駐日事務所プログラムオフィサーの田中竜介氏による進行のもと、第1部の登壇者をパネリストに迎え、「持続可能な公共調達―制度化と実装に向けた課題とは―」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。パネリストからは「1社だけで取り組んでいくのは難しいが、企業間で連携しつつ他社の問題意識や情報を共有していけたら」「市民の目線から見て、我々がどういう社会を実現していきたいのかを示すことが大事だ」といった活発な意見が飛び交いました。

今回のシンポジウムにはオンライン・会場あわせておよそ130名の方々にご参加をいただきました。引き続きCSOネットワークでは、様々な方々と連携しながら、持続可能な公共調達の推進、人を大切にする持続可能な社会の実現に向けた取組みを進めていきたいと考えています。

 

会場で配布したパンフレット『人権を尊重する持続可能な公共調達-人を大切にする持続可能な社会の実現に向けてー』は、こちらのページでPDF版を公開しています。本パンフレットでは、「持続可能な公共調達」に人権基準を組み入れることにより期待される効果や、人権を尊重する「持続可能な公共調達」の推進を通して、人を大切にする持続可能な社会を実現していくために企業や行政に求められるアクションなどについてわかりやすく解説しています。【パンフレットはこちらで公開】

 

本シンポジウムの録画をCSOネットワークのYouTubeチャンネルで公開中です!!

見逃し配信として8月26日までの期間限定公開です。

8/26追記:録画の公開は終了しました。

 

※登壇者の発表資料は一部を公開しています。

※本シンポジウムは財団法人大竹財団の助成を受けて実施しました。

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