国内外において、社会課題は山積し、複雑化する一方です。課題解決や新しい価値の創造のために、行政・企業・NPOなどがセクターの枠を越え、より良い社会の実現に向けて取り組みを進めています。この動きのひとつとして、事業・活動の成果として得られる社会的インパクトを、「社会的インパクト・マネジメント」という共通の枠組みを用いて大きくする動きが始まっています。
2018年10月に社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ(SIMI)が「社会的インパクト・マネジメント・ガイドライン」を発表しました。このガイドラインでは、非営利などの事業者が行う事業のステージを、大きく4つに分け、そのプロセスを提示しています。そして、それぞれのステージにおいて社会的インパクトを生み出すことを意図した活動を組み込んでいくことと、それを下支えする組織文化・ガバナンス体制をつくっていくことで、より大きな「社会的インパクト」へつながることを提示しています。
本研修では、社会的インパクト・マネジメント・ガイドラインに基づき、事業の各ステージ、特にその第一ステージである「計画」段階において事業者が実施するべきプロセスを紹介し、より効果的な事業運営・展開について理解を深めていきます。現場で活用できるツールやフレームを学ぶことで、団体の本部・スタッフだけでなく、事業の対象者やステークホルダー、そして資金提供者とも円滑にコミュニケーションを図り、共にインパクトを創出することができるようになっていきます。
日時
Day1:2019年8月1日(木)10:00〜18:00(9:45受付開始)
Day2:2019年8月2日(金)10:00〜18:00(9:45受付開始)
研修概要
Day1
・社会的インパクト・マネジメントとは
・インパクト・マネジメント4つのステージの概略
・ステージ1.計画- (1)情報収集・リサーチ:現状を把握する
・ステージ1.計画- (2)課題の特定と目的設定:課題を取り巻くシステムを理解、システムへの介入策を考える
・ステージ1.計画- (3)計画策定:事業を進める活動を計画する
・ツール演習
Day2
・Day1の振り返り
・ステージ2.実行- 事業の実施とモニタリング
・ステージ3.効果の把握- 社会的インパクトの把握と検証
・ステージ4.報告・発信-ステークホルダー・コミュニケーション
・「組織文化・ガバナンス」:インパクト・マネジメント・サイクルを効果的に回すために
・ツール演習
※プログラムの内容は一部変更となる場合がございます。
会場
アバコビル スカイラウンジ
・住所:新宿区西早稲田2-3-18 アバコビル6階
・アクセス:東京メトロ東西線 早稲田駅から徒歩7分
http://www.avaco.info/company/access.html
対象者
①社会的事業や公益活動に取り組む事業者(NPO法人など非営利組織の経営者・スタッフなど)
②事業者を取り巻く支援者(マネジメント支援者、中間支援団体、評価者、資金提供者など)
定員
20名(最小催行人数:8名)
参加費
(2日間、1日のみの参加でも同額)
①事業者:20,000円
※NPO法人など非営利組織の経営者・スタッフ・ボランティアの方など、直接的に事業に関わっている方
②一般・支援者:30,000円
※一般の方、支援者、中間支援団体、評価者、資金提供など、間接的に事業に関わっている方(企業所属の方は一般枠となります)
講師およびアドバイザー
◆土岐 三輪:CSOネットワーク インパクト・マネジメント・ラボ アソシエイト。ITコンサルタント、環境・CSRコンサルタントを経て、東北支援の経済復興事業や海外NGOにて途上国の農村における女性の収入創出事業に携わる。帰国後、熊本震災復興支援、社会的インパクト投資NPO、SVP東京の事業統括等を経験。グロービス経営大学院卒業(MBA)。社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブの人材育成および資金提供者ワーキンググループメンバー。
◆千葉 直紀:CSOネットワーク インパクト・マネジメント・ラボ ディレクター。中小企業診断士、認定ファンドレイザー。非営利団体の理事・事務局長を経て、「発展的評価」を用いた評価者育成プログラムの運用や、社会的インパクト・マネジメントや組織診断等を通じた非営利組織や社会的事業の改善、マネジメント支援に取り組む。社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブの人材育成ワーキンググループメンバー。
◆今田 克司(アドバイザー):CSOネットワーク代表理事、日本NPOセンター理事。社会的インパクトマネジメント関連では、2015年内閣府社会的インパクト評価ワーキンググループ委員、2016年度より社会的インパクト評価イニシアチブ共同事務局メンバー。社会的インパクト評価の「文化醸成」ロードマップ作成(2016年度)、ガイドライン作成ワーキンググループ(2017-2018年度)でリーダー役をつとめる。2017年度より、CSOネットワークで「発展的評価」研修事業を展開。2018年12月より日本評価学会理事。
◆大沢 望(アドバイザー):(株)大沢会計&人事コンサルタンツ東京事務所所長。CSOネットワーク インパクト・マネジメント・ラボ アソシエイト( 2019年1月〜)。専門はNPO評価。社会課題解決、価値創造を目的とした様々な分野の事業に関する調査・評価に携わるほか、評価ツール開発やガイドライン策定などのインフラ整備にも注力している。日本評価学会認定評価士。
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