グローバル市民社会ニュース 第6号

09.26


中小企業を対象とした企業の責任に関するガイダンス文書 (2009.9.24)


国連開発計画とデンマーク外務省は、中小企業に向けた国連グローバルコンパクト10原則の実施に関するガイダンスを公開した。 ガイダンス文書には、10の人権、労働、環境、腐敗防止への取り組み事例が掲載されている。 それをもとに、中小企業が国連グローバルコンパクトの原則を実施するうえでの戦略と取り組みにおける適切なやり方を示す 複数の実践的な提案を行っている。ガイダンスの本文は以下から。

出典:The United Nations Global Compact
http://www.unglobalcompact.org/docs/news_events/9.1_news_archives/2009_09_02/sme_gc.pdf

アフリカは危機の代償を最も支払っている (2009.9.11)


コンゴ民主共和国の首都キンシャサで開かれたSADC(南部アフリカ開発共同体)の第5回ピープルズ・サミット。 集まったCSO代表者たちからは「グローバル経済危機はその発生に何の関係もないアフリカ大陸を最も直撃している」との声が上がった。 エコノミック・ジャスティス・ネットワーク(本部ケープタウン)によれば、 「経済危機の影響で綿花農家の収入は4分の1に激減した」、 アフリカ・トレード・ネットワークは「アフリカ大陸は貿易面で2510億ドルを失い、政府は190億ドルの税収を失った」と指摘する。

出典:IPS
http://www.ipsnews.net/africa/nota.asp?idnews=48406

国際民主主義の日


2007年、国連総会は9月15日を国際民主主義の日と定めた。 この日を記念して、各国議員による国際的な連合体である列国議会同盟(IPU)は、 2009年のテーマを「民主主義と政治的寛容」と定め、 「アフリカの民主主義と議会」、「民主主義と政治的寛容に関する国際意識調査」、 「政党の支配と議会の自主性に関する調査」の3つのイニシアティブに関して、関心喚起を促している。

出典:INTER-PARLIAMENTARY UNION
http://www.ipu.org/dem-e/idd/events.htm

環境・社会分野の民間イニシアティブのインパクト評価を測るガイドライン作成中 (2009.9)


ISEAL Alliance(国際環境社会認証同盟)は、2010年春に向けて、 環境や社会の分野で社会的責任を進める民間イニシアチブ(基準・規格)のインパクト評価を測るためのガイドラインを作成作業を行ってる。 ISEAL Allianceの主要参加メンバーは、国際フェアトレード・ラベリング機関(FLO)、森林管理協議会(FSC)、 国際有機農業運動連盟(IFOAM)、海洋水族館協議会(MAC)、海洋管理協議会(MSC)、 レインフォレスト・アライアンス(熱帯雨林同盟)、ソーシャル・アカウ ンタビリティ・インターナショナル(SAI)など。 先ごろ、発表された最新のドラフトは、10月31日までパブリック・コメントのためウェブサイトに掲載されている。

出典:SAI Newsletter September 2009
http://www.isealalliance.org/index.cfm?fuseaction=Page.ViewPage&PageID=999

英国右派シンクタンクが国際政策を批判 (2009.9)


イギリスの右派シンクタンクである International Policy Network (IPN) は、 ‘Fake Aid: How foreign aid is being used to support the self-serving political activities of NGOs’ という報告書を発表した。 英国の国際開発省(DFID) の政策やこれに追随するNGOを批判する内容で、扇情的なタイトルが注目を浴びている。 ただし、NGOのあいだでは、一定の政治イデオロギーにもとづくよくあるNGO批判であり、特に正面から反論すべきでない声も聞こえている。

出典:International Policy Network
http://www.policynetwork.net/uploaded/pdf/Fake_Aid.pdf

市民社会擁護プロジェクト (2009.9.4)


「民主主義のための世界運動」(World Movement for Democracy、本部ワシントンDC)は、 「市民社会擁護プロジェクト」に取り組んでいる。 このプロジェクトでは厳しい環境に置かれた市民社会の権利を保護するため、 国際法の観点を含め、適切な法制度(新しいNGO法の制定)に向けた市民社会への支援を行っている。 国別・地域別に報告書が取りまとめられ、各国の市民社会を取り巻く環境などを明らかにしている。

出典:e-CIVICUS 454 (September 4 2009)/ World Movement for Democracy
http://www.wmd.org/defcivilsociety/defcivilsociety.html

ケニアの紛争と干ばつ、アクション・エイドは軍の食料配給関与を批判 (2009.9)


ケニア北東部では、民族グループ間の紛争が深刻化しており、干ばつが追い打ちをかけている。 干ばつで死んだ家畜を穴埋めしようと家畜泥棒が増加し、 餓死者や水・食料をめぐる紛争に巻き込まれて命を落とす市民が増加しているが、 治安の悪化によりアクション・エイドは食料援助活動を一部停止せざるを得ない事態になっている。 ケニア政府はメイズを外国から買い上げ、その配布を軍や警察に担わせているが、 アクション・エイドは「食料が必要な人びとに届いていない」として批判し、WFPやNGOとの協働を求めている。

出典:ActionAid
http://www.actionaid.org/pages.aspx?PageID=34&ItemID=496

CIVICUSがイラクのNGO法案に関して懸念を表明 (2009.8.29)


NGO/CSO(市民社会組織) の国際的な連合体であるCIVICUS(本部:ヨハネスブルク)は、 イラクのNGO法案に関して懸念をあらわす意見を表明している。 CIVICUSによれば、この法案は、結社の自由を定めたイラク憲法に抵触するほか、 国連が採択した「市民的及び政治的権利に関する国際規約」等の国際社会の取り決めに違反する疑いが濃い。

出典:Civicus
http://www.civicus.org/csw/1120

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