グローバル市民社会ニュース 第8号

11.20


気候変動とボランティア (2009.11.13)


コペンハーゲンでのCOP15開催が迫るなか、国連ボランティア計画は市民社会との恊働で、 気候変動に対抗するためのボランティアの重要性を訴える Volunteering for Our Planet のキャンペーンを強化している。 世界環境の日である6月5日から、国際ボランティアの日である12月5日までの6ヶ月のあいだ、 ボランティアによる気候変動への取り組みを登録し、署名を集めて意識喚起を促すもの。

出典:Seal the Deal 2009
http://sealthedeal2009.org/unv

脆弱国家と市民社会 (2009.11.13)


開発にたずさわる政策従事者や研究者のあいだで脆弱国家(fragile states)に関する関心が高まるなか、 英国のNGOであるINTRACのダウスト研究員は、脆弱国家における市民社会の役割に関するペーパーを発表した。 脆弱国家という性格上、市民への公共サービスの提供が喫緊の課題であるが、同時に公共セクターの強化も必要で、 この複雑な課題に米英や世銀などのドナーがどのように取り組もうとしているかを概説し、市民社会の役割を模索している。

出典:Eldis
http://www.eldis.org/go/topics/resource-guides/conflict-and-security&id=45152&type=Document

GRI人権ワーキンググループ、レポート発表 (2009.11.10)


グローバル・リポーティング・イニシアティブ(GRI)の人権ワーキンググループは、 GRIガイドライン第3版の人権分野に関するアップデートを話し合う2010年前半の一連の会合にむけて、レポートを発表した。 これは、昨年12月の世界人権宣言60周年を機に立ち上がったGRI、国連グローバル・コンパクト、 Realizing Rights: The Ethical Globalization Initiativeの三者の恊働事業の一部で、 ガイドラインでおさえられるべき人権の範囲、人権分野での最近の動き、人権分野でのレポートの指針などについて概説している。

出典:GRI
http://www.globalreporting.org/NewsEventsPress/LatestNews/2009/NewsNovember09HumanRightsLaunch.htm

国連開発協力フォーラム(DCF)と市民社会 (2009.11.6)


2008年7月の国連経済社会理事会(ECOSOC)で始まった国連開発協力フォーラム(UN DCF)は、 援助効果と国際開発問題に関する幅広い対話を目的にしたマルチステークホルダーのフォーラムである。 市民社会の主体的な参加という観点から、CSOのDCFへの期待は高いが、 一方でこのプロセスがDAC主導の援助効果ハイレベルフォーラムとどのような関係性を持つのかは現時点で必ずしも明確ではない。 2010年夏に開催予定の第2回DCFに向けて、CIVICUSはDCFの枠組みや論点、CSOの主張を整理している。

出典:e-CIVICUS 463
http://www.civicus.org/development-cooperation-/un-development-coop-forum

援助の断片化による損失額は?~欧州委員会の報告書 (2009.11.4)


ストックホルムで開かれた「欧州開発デー」にあたり、欧州委員会(EC)は新たな報告書 「援助効果アジェンダ―欧州アプローチのベネフィット」を発表した。 それによると、概算で毎年30~60億ユーロの欧州の援助が既存の援助効果コミットメントの不履行により「無駄」になっているという。 2007年、EUドナーは2万2000のプロジェクトを承認したが、その平均予算は70万~100万ユーロ規模になる。 そのうち、プロジェクト形成過程で北の援助業界に流れる資金は9万~14万ユーロに相当。 EURODADは、多くのドナー国は通常管理コスト・オーバーヘッドコストを低く報告する傾向があるので、 南に流れる資金に対して間違った印象を与えているのではないかと指摘する。

出典:EURODAD
http://www.eurodad.org/whatsnew/articles.aspx?id=3901

気候変動とアフリカの天然資源 (2009.10.29)


コペンハーゲンでのCOP15を目前にし、気候変動にもっとも脆弱な地域のひとつとされるアフリカの各国政府自身も行動が求められている。 特に原油や天然ガスなどの天然資源採掘や熱帯雨林での役割は大きい。 例えば、ナイジェリアでは天然ガスの3分の1が採掘時に燃やされて多くの温室効果ガスを排出しており、 これはロシアに次いで世界2番目の規模である。 エネルギーに活用すれば年間25億ドルの歳入規模に匹敵する。 政府・企業・国際機関などによる枠組みが出始めているが、実際は困難も多く、 市民社会による現場レベルでの取り組みと連携した国際的な働きかけが求められている。

出典:Pambazuka News
http://www.pambazuka.org/en/category/features/59823

市民社会と平和構築 (2009.10.23)


市民社会が平和構築に対して最も効果的であるのはどのような場合なのか? 平和構築では市民社会が積極的な役割を果たせるとする指摘は多いが、一方でそれを論証する体系的な調査は少なかった。 スイスの研究機関CCDP(The Centre on Conflict, Development and Peacebuilding)のワーキングペーパーは、 13の事例研究によってそれを明らかにしようとするものである。

出典:Choike
http://blog.choike.org/eng/news/720

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