【2012年10月26日 東京発】特定非営利活動法人国際協力NGOセンター(JANIC)は、ポスト2015年開発目標ハイレベルパネル(以下、ハイレベルパネル)の第2回会合を控えた2012年10月26日に、「ポストMDGs策定に関する意見表明」を発表した。同文書は「ミレニアム開発目標(MDGs)に関する認識および評価」「ポストMDGsの枠組み作りに向けた意見表明」から構成される。
8項目からなる「ポストMDGsの枠組み作りに向けた意見表明」は他の市民社会組織(CSO)の意見と共通点が多い。これらに加えてJANICは、「地球温暖化防止のために原子力エネルギーの使用を推進することは持続可能性に反することを認識した上で、特に原発事故を経験した日本は、脱原発と自然エネルギーの転換を推進し、ポストMDGsの目標として強く打ち出すべき」とも訴えている。
●JANIC「ポストMDGsの枠組みにあたっての意見表明」(要約)
・現行MDGsやDAC諸国による既存コミットメントを最低限の基準とするべき
・「人権に基づくアプローチ(RBA)」を原則とするべき
・説明責任や透明性に対する明確な目標および指標を設けるべき
・主張されている「各国の事情に合わせた個別の取り組み」が目標達成の言い訳とならないように、モニタリング・メカニズムを設けるべき
・農地改革や雇用保障、生活保障など生存権の確立策を盛り込むべき。その際に、若年層や社会的弱者への配慮が必要
・温暖化防止を目的とする原子力エネルギーの活用は、真の持続可能性に反する。特に原発事故を経験した日本は、脱原発と自然エネルギーの推進をポストMDGsの目標として強く打ち出すべき
・ポストMDGs枠組みと、効果的な開発協力に関するグローバル・パートナーシップ(GPEDC)、持続可能な開発目標(SDGs)の関連性を明確にするべき
・国連および各国政府と市民社会の対話を軸として、人々の視点から目標を策定するべき
同文書はJANICホームページからダウンロードできる。
▼「ポストMDGs策定に関する意見表明」のダウンロードはこちら
http://www.janic.org/mt/img/activity/opinion_postmdgs.pdf (PDF)
出典:特定非営利活動法人国際協力NGOセンター(JANIC)
原題:ポストMDGs策定に関する意見表明を発表
URL:http://www.janic.org/news/mdgs_15.php