先進国による政府開発援助(ODA)への拠出は公約の半分以下 MDGsギャップ・タスクフォースが報告

10.31


【2014年9月18日 ニューヨーク(米国)発】ミレニアム開発目標(MDGs)ギャップ・タスクフォース(MDG Gap Task Force)は、MDG8(開発のためのグローバル・パートナーシップの推進)の進捗状況に関する最新の報告書「グローバル・パートナーシップと開発に関する報告書2014(The State of the Global Partnership for Development 2014)」を公開した。

報告書によると、世界全体での政府開発援助(ODA)については「経済開発協力機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)加盟国が国民総所得(GNI)の0.7%、総額にして3150億ドルをODAとして拠出する」という公約に対して、実際の拠出は対GNI比で0.3%、1350億ドルと公約は未達成に(2013年)。また、必須医薬品へのアクセスについても「製薬会社と協力しながら、途上国で必須医薬品を入手しやすくする」という公約に対して、必須医薬品を取り扱っている公共の医療施設の割合は平均で55%にとどまり、民間の医療施設でも66%にしか到達しておらず、複数の分野で公約と実際の履行状況にギャップがあることを示している。

同タスクフォースはこのような現状をふまえて現在議論が行われているポスト2015年開発アジェンダについて、「ポスト2015年開発アジェンダを成功に導くためには、国際開発のために中身の伴った一貫性のある政策を生み出すという新たな政治的意思が必要だ」とコメントしている。

MDGsギャップ・タスクフォースは、20を超える国連諸機関と、国際通貨基金(IMF)、OECD、世界銀行、世界貿易機関(WTO)で構成されており、国連経済社会局(DESA)と国連開発計画(UNDP)が活動の調整役を担う作業部会で、2007年に国連事務総長によって設立された。

報告書は下記から無料でダウンロードできる。

▼The State of the Global Partnership for Developmentのダウンロードはこちら
http://www.un.org/en/development/desa/policy/mdg_gap/mdg_gap2014/2014GAP_FULL_EN.pdf

▼The State of the Global Partnership for Developmentファクト・シート日本語訳のダウンロードはこちら
http://www.unic.or.jp/files/gap2014.pdf

出典:United Nations
原題:MDG Gap Task Force Report 2014 launched
URL:http://www.un.org/en/development/desa/news/policy/mdg-gap-report2014.html

出典:国際連合広報センター
原題:ミレニアム開発目標(MDGs) ― ギャップ・タスクフォース2014年報告書のファクト・シート
URL:http://www.unic.or.jp/news_press/info/10591/

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