キム世界銀行総裁、貧困解消への意思をあらためて強調 ー IMF/世界銀行年次総会

11.21


【2012年10月16日 ヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)発】国際通貨基金・世界銀行年次総会(IMF/世界銀行年次総会)の開催に合わせて、2012年10月9日から14日に同年次総会の関連イベントが複数行われた。この一環として、10月11日に有楽町(東京)の東京国際フォーラムにて「CSOタウンホールミーティング(※1)」が開催された。

会合は、ラガルド(Lagarde)IMF専務理事、キム(Kim)世界銀行総裁がCSO(市民社会組織)関係者と直接対話を行う趣旨で開催され、CIVICUS事務局長代行(CSOネットワーク代表理事)の今田克司によって進行され、市民社会から2名の討論者が登壇した。

2012年7月に世界銀行総裁に就任し、今回初めてCSOとのタウンホールミーティングに参加するキム氏は同会合内で「市民社会出身の活動家が世界一大きな開発機関の運営を任されることはめったにない。この機会を決して逃さないとみなさんに約束する」と語った。また、昨年に続き2回目の参加となるラガルド氏は、IMFの貧困削減・成長トラスト(PRGT)の増資や、同年次総会の直後に欧州圏を含む11ヵ国で承認された通貨取引税の導入実現における市民社会の貢献を強調した。

キム氏の貧困解消への情熱が見られたことは、今年の同会合における大きな収穫だった。同氏は貧困解消への「個人的なコミットメント」を繰り返し強調し、また、保健と教育分野、なかでも機能的で持続可能な仕組みの構築に力を注ぐと述べた。キム氏自身が創設者の一員であるCSO、Partners in Healthでの実績から考えると、市民社会は希望を持てそうだ。

また、年次総会の市民社会政策フォーラム開催においては、 CSO準備委員会が両機関のスタッフと緊密に連携してきた。数多く行われたワークショップでは意義深い議論が交わされ、運営両面でもCSOと両機関の協力がみられた。これらの一連の経験から、両機関と市民社会間の関与は深みを増していること、政策に意味のある変化をもたらす突破口が拡大していることを実感できたことも、大きな前進と言える。

▼CSO Townhall with Managing Director Christine Lagarde and World Bank President Jim Yong Kimの動画はこちら
http://www.imf.org/external/mmedia/view.aspx?vid=1893338986001

※1 本会合と並行して行われている市民社会政策フォーラムのハイライトであり、市民社会からの参加者がIMFおよび世界銀行両機関の代表者と直接対話できる重要な機会。2004年のIMF/世銀年次総会以降、恒例行事として毎年行われている。

出典:CIVICUS’ blog
原題:“I am from your world…” said the World Bank President Kim at the CSO Townhall Meeting
URL:http://blogs.civicus.org/civicus/2012/10/16/i-guarantee-you-said-the-world-bank-president-kim-at-the-cso-townhall-meeting/

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