【2015年1月29日 ニューヨーク(米国)発】ダボス(スイス)で1月21日から24日まで開催された第45回世界経済フォーラム(ダボス会議)が閉幕した。会期中は安全保障や世界経済などと並んで、気候変動、貧困、格差、ポスト2015年開発目標などの議論もなされた。
「均衡を通じた貧困の終焉」と題するセッションでは、国連ウィメンの事務局長も交えて女性や少女への投資による開発の促進についての議論を実施。また、気候変動については12月にパリ(フランス)で開催される第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)に向けて、官民を挙げてのサポートを求める声が多く聞かれた。
世界銀行のジム・キム総裁は格差問題について、「ヘルスケアと教育の質の向上が格差縮小と持続可能な成長の鍵を握っている」と発言。他の登壇者からは、官民連携や包括的かつ平等な成長の重要性も指摘された。
国連開発計画のヘレン・クラーク総裁は第3回国連防災世界会議、第3回開発資金国際会議、ポストMDGs特別サミット、COP21などの会合が続く2015年は「包括的、持続的かつ強靭(レジリエント)な開発へとシフトし、あらゆる形態の貧困を解消する重要な機会だ」と言葉に力を込めた。
また、国際競争力レポート、グローバルリスク報告書などの主要報告書の他、持続可能な開発のためのビッグデータ活用に関する報告書や、企業がカーボン・フットプリントを削減しつつ収益を向上するサプライチェーン・マネジメントの事例集など、持続可能な社会実現のための報告書も複数公開された。
photo by World Economic Forum
出典:International Institute for Sustainable Development (IISD)
原題:World Economic Forum Addresses Climate Change, Gender, Inequality, Development Goals
URL:http://sd.iisd.org/news/world-economic-forum-addresses-climate-change-gender-inequality-development-goals/