編集・発行:一般財団法人CSOネットワーク、2015年5月1日
CSOネットワークが主管を務める「地域の力フォーラム」は、今年度、島根県の邑南町と旧柿木村(現在の吉賀町)、山形県の置賜地区を訪れた。詳しくは、本文を見ていただきたいが、邑南町では、地産地消の食材を使った「A級グルメのまちづくり」や「日本一の子育て村」を目指し、旧柿木村では有機農業によるまちづくりを実現してきた。どちらも外部からの移住者を積極的に受け入れている。また山形県置賜地区では、この地域にある3市5町をひとつの「自給圏」ととらえ、豊富な地域資源を基礎に産業や雇用を生み出し地域経済の好循環を目指す壮大な取り組みをはじめている。
このように地域の底力は果てしない。また農山村は、地域資源、美しい里山の原風景など宝の山である。いま、国では地域創成を進めている。地域資源を活用した新しい事業・産業を生み出すビジネスチャンスという見方もされているが、外部の力は、あくまでも地域主体に育んできた「地域の力」を損ねるようなものであってはならない。よい事例を積み重ねながら、それぞれの地域にあったやり方を大事にしていってほしいと思う。
(本冊子「はじめに」より抜粋)